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事例25

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開発背景

自動車業界及び産業界では、市場に出た後のクレームは、メーカの信頼を失い、多大な損失が発生します。 その為、車両の信頼性評価段階では考えられる操作条件のテストを全て行ない、量産前に信頼性を一通り 確認しておく必要があります。コスト削減, 精度の確保, テスト時間の短縮, 再現性の面から、人的オペレーションではなく、全てのテストを自動で行なう ”イミュニティテストシステム用 車両監視システム”の開発を求められました。

課題

1.自動化
人的オペレーション + 目視によるテストでは、人による誤差が必ず介入、且つ試験の再現性に乏しい為、操作を自動化する必要があり、精度を確保する為に高速の監視システムを実現する必要がありました。

2.多機種への対応
信頼性評価では、1車種のみではなく、今後市販される車種全てについてテストを実施する必要があります。 車両毎に、操作ストローク, 操作速度, ノイズ照射等の試験内容が異なる為、テスト内容・制御条件を簡単に切替えて実施できることが重要です。

3.精度の確保
車両監視では、期待値と異なる異常が発生した場合、試験を瞬停する高速リアルタイム判定/応答性が必要です。試験では試験の経過と共に、製品側の特性が変化するので、駆動速度やストローク量に関わらず目標負荷から +2[%]以内で、試験を確実に停止する精度が求められました。

4.安全性の確保
耐久テスト、または製品開発の性能検証では、テスト中に製品が破損する事が十分に考えられます。 テスト中は全てのセンサでリアルタイム監視を行い、期待しない値が観測された場合には、直ちに全ての駆動を停止して、二次被害を防ぐ事が絶対条件です。

5.操作シーケンス
複数の担当者が使用する為、判り易く、習得期間の短い操作性を実現する必要がありました。 担当者が使い慣れているCANdb ファイルを読み込んでの試験設定と、検査レポートの自動作成機能の実現を求められました。

システム構成

[開発環境]
・ LabVIEW 2011 プロフェッショナル 開発システム日本語版
・ LabVIEW 2011 FPGA モジュール
・ LabVIEW 2011 Real-Time モジュール
・ LabVIEW 2011 Vision 開発システム

[装置構成]
・ PXIe-1065 18 スロット Express シャーシ
・ PXIe-8133 PXI コントローラ (Core7i, 4GB, Windows7 日本語版, SSD:120GB)
・ PXI-8513/2 CAN インタフェース, 2 ポート x2 枚
・ PXI-7854R FPGA, R シリーズマルチファンクションRIO x2 枚
・ NI 8260 高速データストレージモジュール, 1TB, RAID
・ PXI-5661 2.7GHz RF ベクトル信号アナライザ + デジタルダウンコンバータ
・ PCIe-8255R IEEE1394 インタフェース, 再構成DIO 付き x4 枚

結果

1.自動化
デスクトップPC上でのLabVIEW による操作性の確保、RealTime-OS による高速制御, FPGA を使用した負荷制御とそれぞれの利点を活用する装置構成を選定することにより、信頼性が高く扱いやすい、コストと性能のバランスの取れた車両監視システムを構築する事ができました。

2.多機種への対応
LabVIEW による、Excel ファイルへのアクセス容易性を生かすように機能を実装しました。 Excelファイル上で記述された試験内容を、ユーザが選択して実施することで、多機種での試験に対応しています。

3.精度の確保
負荷制御の機能をFPGA 上に実装して、高速応答性を実現しました。 FPGA では他に、センサ信号のノイズを除去するフィルタ、負荷制御のみではなく変位量, 角度制御についても対応して、より広範囲な試験が実施できます。 また、LabVIEW FPGA ツールキットを使用することで、FPGA をVHDL や回路図で記述する必要は無くなりました。 LabVIEW と同様にブロックダイアグラムでFPGA を記述する事が可能となり、客先要望による制御方法の変更についても容易に短期間で対応する事ができました。

4.安全性の確保
装置の異常監視機能はFPGA とRealTime-OS 上で実装しました。 此によりパソコンが停止した場合でも、確実で高速に駆動を停止することが出来ます。 装置の異常が確認されて非常停止した場合には、任意のブザー音をスピーカから流して周囲に通知します。 また、異常が監視された瞬間の測定値は、前後を含めて全てファイルに保存されますので、異常の解析に役立ちます。

5.操作シーケンス
操作性については初期の段階で、操作画面のプロトタイプを作成して、複数の担当者からの意見を収集しました。頂いた意見を基に、LabVIEW の利点を生かし、その場で修正を加えながら操作画面を作成して承認を貰いました。完成後の画面変更要望を極力減らしつつ、担当者にとって利用しやすい操作画面を提供する事ができました。

まとめ

今回の開発により、高速制御のシステム構築において、NI 社製品が極めて有効であることが改めて確認できました。 開発した車両監視システムは、弊社取引先である大手自動車メーカ様で複数台、活用されています。 要求仕様に合わせて、必要なNI 社製品のモジュールを選定して組み合わせることで、品質の高いシステムを短期間で構築することが可能となり、性能/納期/コスト削減の面でメーカ様へ貢献することができました。 自動化/短納期/低コスト/高品質については、自動車業界共通の要望でもあり、NI 社製品とLabVIEW を活用したシステムは、他の製品群についても、今後展開されて行くことが充分期待できます。

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