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事例21

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開発背景

半導体業界では、プロセス技術の進化とともにLSIの高集積化および多機能化が進み、これにともなう様々な課題が浮上しています。その一つが、1チップに集積する回路規模の拡大と多機能化です。
評価・検証(テスト)にかかるコストが増加している一方で従来のテスト手法では、技術者の負荷が増える一方です。大規模な回路を集積したLSIでは、1チップにロジック回路だけでなく、アナログ回路や高周波回路など複数の種類の回路が混載されていることが多いため、特定の種類のLSIに特化した従来の評価システムでは、こうしたLSIをテストするのは難しいのです。ICテスタで実績のある弊社ではディスプレイのドライバICにフォーカスを当てたLCDパネルシュミレータの開発に着手しました。

課題

1. 波形評価から画像評価へシフト
液晶ドライバICの出力信号の特性はLCDの動作だけでなく、LCDが表示する画像の品質を左右します。このため液晶ドライバを評価・検証するときは、単に出力信号の有無だけでなく、波形など出力信号の特性まで調べる必要があります。従来はオシロスコープなどで液晶ドライバの出力信号を確認し、この特性を調節していました。しかし波形からでは実画像の色味やちらつきなどは判断できないため、設計時点では最終的な調節は非常に難しい状況でした。

2. 多機種への対応
ドライバICでは、多機種のパネルをテストする必要があります。パネルは製品毎に特性が異なり、液晶ドライバICの出力信号を調整する必要があります。汎用のパネルシミュレーターとするためには、パネルの特性を製品毎に変更する必要があります。この問題を克服することが最大の課題です。

3. 画素数に比例した信号数の多さと同期
パネルに画像を表示するための最大の課題は信号数の多さと、同期収録の必要があることでした。従来の信号を確認する上では問題なく足りるのですが画像を表示する為には何倍もの信号を同時に収録する必要がありました。

システム構成

・ LabVIEW8.6 日本語版

・ PXI-1045(PXI 18スロットシャーシ)

・ PXI-8106(Windowsコントローラ)
  2.16 GHzデュアルコアプロセッサとデュアルチャンネル667 MHz DDR2メモリを使用しています。
  高い処理能力は使用した計測・制御アプリケーションに最適です。

・ PXI-6541(高速デジタルIO)
 50 MHz デジタル波形 発生器/アナライザです。
 チャンネルごとに方向制御可能な32個のチャンネルを持っています。

・ PXI-4110(電源)
 プログラム可能なトリプル出力高精度DC電源です。
 2つの絶縁チャンネル、0~+20 V、0~-20 Vの電源と0~6 Vの非絶縁電源を1つを装備しており、チャンネルあたり最大1Aの電流出力が可能です。

・ PXI-5105(デジタイザ)
 8チャンネル同時サンプリングを備えた高密度デジタイザです。50 mV~30 Vという広範な入力範囲やソフトウェアで設定可能な50Ωもしくは1MΩの入力インピーダンスを備えているほか、最大512 MBの大容量オンボードメモリを搭載しています。

結果

多機種への対応を『パネルのモデル化』というアイデアにより問題を解決することができました。さらにPXIの高密度データ収録と同期機能によって、パネルレスでも画面に画像を表示できるシステムを構築することができました。評価を実現する基本構成として、高密度なNI製デジタイザとカスタマイズ可能なLabVIEWの採用が必要不可欠であったことは言うまでもありません。
本システムの完成により、従来では決して実現できなかった設計フェーズからのパネルなしの画像表示の実現で大きな時間短縮・コスト削減となります。

まとめ

今回の開発によりNI製品が、半導体業界のドライバIC製品に対するシステムの構築や評価にたいへん有効であることが確認できました。開発したLCDパネルシミュレーターは、今後のドライバICメーカー様の発展に大きく寄与する可能性を秘めていると思われます。
私達は、半導体業界における1チップに集積する回路規模の拡大とともに、LSIの評価や検証にかかる手間が膨れあがっている悩みを、従来の評価・検証手法に囚われることなく、この作業にかかる技術者の負荷を軽減するために、対応できるシステムをNI製品と共に提案し続けていきます。

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