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事例10

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課題

マイコン搭載の制御基板を出荷検査する試験機の開発を1ヶ月という短納期で行うことになりました。試験機は、生産ラインのふたつの工程で電気的な検査を実行するテスターであり、生産ラインの制御としては、基板(試験内容)の選択、試験の開始、印刷の指示を生産ラインを制御しているシーケンサからの入力信号として取込み、試験の終了、合否の判定をシーケンサへ出力します。ひとつの工程の検査内容は約70項目で、それを10秒程度で検査し次工程へ移行させることが必須条件でした。以下に開発する上での課題をまとめておきます。

1. 1ヶ月で完成させること。
2. テスターの機能として、AC電圧計測、DC電圧計測、周波数計測、波形解析ができること。
3. 16種類(1種類約70項目)の試験内容をシーケンサからの指示で選択して実行できること。
4. 試験結果(不合格内容、テスト名、規格、計測値)が印刷できること。
5. 低コストであること。

システム構成

1. PXI
ノイズが発生しやすい生産現場で安定して動作することが必要である為、通常のパソコンではなくPXIを採用しました。

2. DAQ Board
シーケンサとの通信には、デジタルI/OボードPXI-6527を採用しました。このボードは試験機ハードウェアの制御も行います。
波形解析のためのデータ収録にはPXI-6025Eを採用しました。

3. AC・DC電圧と周波数計測
AC・DC電圧と周波数計測には、Agilent34970Aを採用しました。PXIとRS-232Cで通信を行います。

4. TestStand
16種類の試験はTestStandのシーケンスエディタで記述しました。16種類のシーケンスファイルを作成し、メインシーケンスがシーケンスファイルを自動選択して試験を実行します。試験結果は自動的にファイルが生成されますので、試験結果の印刷はそのファイルを印刷すればOKです。

5. LabVIEW
メイン画面、シーケンサとの通信及び、AC電圧計測、DC電圧計測、周波数計測、波形解析の基本となる計測部分のみLabVIEWでプログラムを作成しました。LabVIEWプログラムは計測を実行するだけで規格の設定と合否の判別はTestStandが行います。

ソリューション

1. 試験システムの標準化
今回の試験機を開発するにあたり16種類の試験をどういう方法で作成して、どう管理していくのがよいのか考えました。以前、弊社が開発した試験システムはLabVIEWプログラムから、試験ファイル(試験の内容:試験名、規格値などが記述されているテキストファイル)を読み込んで試験を実行していく方法を採用していました。そうすれば試験内容が少々変更になったとしてもLabVIEWプログラムを変更する必要がなく試験ファイルを変更すればいいからです。しかし開発する試験機によって統一性がなく、メンテナンスに問題がありました。そこでTestStandを採用しました。TestStandのシーケンスエディタで試験を記述すれば、そのシーケンスファイルが上記の試験ファイルに相当し、さらに不合格後のジャンプ先や繰り返し回数、実行モジュールなどの設定が可能となります。試験ファイルよりも格段フレキシブルな対応が可能となりプログラマや管理者の負担が軽減されます。さらに試験システムの標準化を行うことができます。

2. TestStandのカスタマイズ
今回の開発で一番苦労したのが、TestStandのカスタマイズでした。ふたつの工程の試験を完全に独立して実行させ試験結果を別々のファイルに落とすことが必要であり、また16種類の試験をシーケンサからの指示により選択して実行することが必要でした。
これらの課題はメインシーケンスから他のシーケンスを段階的に呼び出す方法で実現することができました。しかし、テスト回数が増すにつれ試験時間が長くなるという不具合が発生しました。100回で1秒程度試験時間が長くなり500回実行すると約10秒だった試験時間が15秒位になってしまうのです。この件については弊社内で問題を解決することができず、日本NI及びNI本社の御協力により問題を解決することができました。メインシーケンスから呼び出す、サブシーケンス記述の問題でした。結論として弊社プログラミングの問題であり、NI社の製品には全く問題はありませんでした。私どもは、NI社製品の信頼性及び完成度の高さを学ぶとともに、今回の問題で身に付けた技術をもとにさらに良いシステムを構築する自信がつきました。

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